ファミレスはチェーンによって価格に微妙な差があるというのは周知の事実とは思うが、一応ここでまとめておくと、全国に展開する主要洋食チェーンでは概ね以下の順。ドリンクバーとハンバーグの価格を示した。
チェーン | ドリンクバー (単品) (セット) (クーポン) |
ハンバーグ |
---|---|---|
ロイヤルホスト | 638円 418円 |
1463円 (190gレギュラー 黒×黒ハンバーグ) |
デニーズ | 495円 352円 |
1342円 (BEEFハンバーグステーキ[約200g]~選べるソース) |
ジョナサン (関東ローカル) |
490円 329円 307円 |
1319円 (北海道産牛100%ハンバーグ デミグラスソース) |
ココス | 429円 319円 286円 |
758円 (ココスのハンバーグ) |
ジョイフル | 482円 328円 262円 |
702円 (ペッパーハンバーグ・チーズインハンバーグ) |
ガスト | 550~450円 250~350円 220円 |
600~700円 (鉄板目玉ハンバーグ) |
サイゼリヤ | 300円 200円 |
400円 (ハンバーグステーキ) |
このようにまとめてみると、思った以上に価格差が大きい。また、ここ最近の値上げ傾向も激しく、数年前の感覚より全体的にずいぶん高くなっている。
ロイヤルホストは近年客数の減少を単価の引き上げで補う戦略を続けているが、ドリンクバーの価格だけ見てももはや業界でダントツの高さである。
ハンバーグでは、スタンダードなハンバーグが単品で1463円。デニーズで1342円、ジョナサンで1319円で100円以上の差があるが、ガストなら600~700円、サイゼリヤなら400円なので、廉価チェーンと比較すると倍どころでない価格差がある。ココス以下のハンバーグはすべて合い挽きで、ジョナサン以上の牛100%ハンバーグとの大きな価格差はここからきている…と思いきや、ロイヤルホストの黒×黒ハンバーグは合い挽きである。まあ牛豚のグレードは異なるにしても、ロイヤルホストの高価さが際立つ。
ココスとその下のジョイフル・ガストとの関係は微妙で、筆者としては伝統的にココスの方が上の位置づけだった認識だが、最近のドリンクバーの価格を比較すると必ずしもそうとは言い切れなくなってきている。ハンバーグの価格は758円でこれは若干ココスが高い。
ココス未満が廉価ファミレスという認識だったのだが、ジョイフル・ガストが価格を上げてきており、上の表の価格を見る限り、今となっては、ココスとジョナサンの間に境界線があると考えた方がいいのかも知れない。あるいは、ココスがお買い得というべきか。
なお、高単価のロイヤルホストが好調な一方、特別感もなく大して安くもなくなったガストは苦戦しているとの記事がある。
西日本の激安ファミレス、特にクーポンを使うとドリンクバーの安い店という印象のあったジョイフルだが、最近では案外それ程でもないようで、今となってはガストの方が安そうだ。ハンバーグの価格も702円と、微妙にガストより高い。ジョイフルは昔、深夜割増がなかったが、最近は普通に10%加算されるようになっている。ただ、24時間営業をしている店舗が、業界では廃れ気味な中、ジョイフルにはそれなりにある。
サイゼリヤは世間のイメージ通り実際安いようだが、ただしセットメニュー割引がドリンクバー以外にほぼ存在せず、割引クーポン施策も実施しないため、最終的な支払額の差は見た目ほど大きくならない可能性はある。しかしそれでも明らかな安さである。松屋などのファストフードも値上げ傾向のため、今やそれらと同価格帯になっている。
筆者の実感としては、それなりに抑えめに夕食のメニューを選んだ場合で、ロイホでは一回一人2000円を超え、サイゼリヤでは1000円いくかどうかというくらいである。
ドリンクバーのクーポンは、価格帯が上と下のチェーンで実施されず、真ん中辺りのチェーンで実施されているというのが興味深い。どういう理由からだろうか。